禁断の内部抵抗交換術 |
ジョイスティック(以下スティック)を買ってきて、使ってみて、なに不自由ないと思っていたが、実はもっと快適な使い方があったと知ったら諸君はどうするか。いや、そもそも知る機会はほとんどないのではないかと思う。ここでは、Warren大尉が以前開発した、高度な改造を紹介しよう。
一般にTMのスティックは『外観、プログラム機能』が優れており、CH社におけるそれは『センターがキチッと出る、ちいさな動きにでも敏感』であると言われている。Warren大尉もそう思う。そこで、それぞれのいいところを併せ持ったスティックを何とかして作成できないものかと思ったのである。調べてみた結果、CH社の優れている点は、可変抵抗と呼ばれるスティックの心臓部の性能によるところであることがわかった。そこで、TM社のスティックを分解、CH社の可変抵抗を移植してやれば、双方の特徴を持ったスティックが出来上がるのではないか・・・そう思ったのである。
これ以下、改造の方法や注意点について記すこととする。重ね重ね言うが、すべては各自の責任で。書いてある通りにやったつもりなのにスティックが壊れたなどとWarren大尉にメールを送ってくるようなやつはこれ以下を読む資格はないものと思ってほしい。・・・しかし、それでは私が鬼のようだ。ま、質問ぐらいなら受け付けるとしておこう。
また、ここではThrustmaster-F22-ProにCH社の接点を移植する作業を例にとって紹介する。その他のスティックでも応用が利くので、試してみてほしい(F16FLCSとF22Proはほぼ同じスティックと考えていいだろう)。
まず、写真1を見てほしい。これが先ほどから何度も話題に上っている『可変抵抗』である。一方から電流を流し、もう一方から電流が抜けていくのだが、その間にこの機械の内部で電圧が下がる。その下がり度合いが、スティックの傾いている度合いであるのである。CH社で使われているものとTM社で使われているものでは、下がり方も違えばメーカーも違う。いったいどうやってこんなものを移植するんだ?と、初めはWarren大尉も思ったのだが、実際には移植できてしまった。推するに、アナログスティックというものは、キャリブレーションによって中立状態の電圧を測定して0とし、最大傾斜状態の電圧を測定して100とする、そして現在その何割方の電圧であるということから、何割方傾いているかを測定しているのだろう(推測)。よって、可変抵抗の規格が変わっても、そう極端な変化でなければ、理論上使えるということだ。
写真1
まず、両スティックの裏ブタをはずす。ミディアム・プラス・ドライバーで両メーカーとも開けられるはずだ。そして、スティックから可変抵抗を抜き出すのだが、可変抵抗にはコードが付いているので、まずはそれをはずしてやらなくてはいけない。CHの方はスナップ式なので引き抜くだけで外れるのだが、TMの方は半田付けされている。熱した半田ごてをちょこっと当てて半田を溶かし、コードを抜いてやろう。いよいよスティックから可変抵抗を取り外す。CHの可変抵抗はネジなどで固定されていないため、簡単に抜くことができるはずだが、TMのそれは、ナットで固定されているので、ラジオペンチかナット回しでナットを外してやり、それから抜く必要がある。第一ステップ終了だ。半田ごては最後にもう一度使うが、火事防止のために電源を抜いておこう。抜いたか?それではステップ2へ移行だ。
そして抜き終わった可変抵抗を二つならべて見てみると、外見的に大きな違いがあることに気がつくはずだ。そう、TMには先ほどの固定用ナットのネジが彫られているのに対し、CHのそれはつるつるなのである。これでは、CHの可変抵抗をTMのスティックに固定する方法がない。困った困った、さぁどうしましょうというところだが、よく見るとこの問題の部分、可変抵抗本体とは別パーツである(写真2)。金属の爪で固定されているから一見するとわからないが。そこで、このパーツをそれぞれの可変抵抗から分離、もう一方の可変抵抗に取り付ける作業を行う必要がある。 この作業が一番難しいので気合いを入れて作業にかかってほしい。といっても、マイナスドライバーで爪をはがし、取り替えるだけなのだが(写真3)。
ネジ付きのパーツを交換する作業が終われば、あとは装着だけでだ。ネジのついたCHの可変抵抗を、先ほどのTMの可変抵抗が付いていたのと同じように、TMのスティックに取り付ける。当然ここで半田付けが必要なので先ほど火事防止のために電源を抜いた半田ごてを再び使用する。コードの順序を間違えると、スティックが動かなかったり、スティックを倒した方向と逆の方向に機体が動いたりして笑い者だ。コードの順番はきちんとメモしてこう。うまく半田付けできれば、あとはStickのふたを閉めて完成であるが、可変抵抗が半田付けで熱を持っているので冷めるまでは使わないでおこう。
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